5分で分かるエジプトの歴史
古代エジプトの歴史は、今から5000年前にメネス王がエジプトを統一したことから始まります。
それから約3000年間、古代エジプトの歴史は続きます。
その3000年の歴史は大きく分けて、3つの時代に分かれます。
古王国時代(紀元前2600年頃~紀元前2100年頃)
首都はメンフィス。
北エジプトにあり、カイロやギザに近いです。
そのため、古王国時代の遺跡を見たい人は、北エジプトに行くとみられます。
古王国時代のファラオのお墓
古王国時代は500年ほど続きましたが、その頃のファラオたちが、メンフィス周辺にピラミッドを建造しました。
その中でも有名なのが、ギザの三大ピラミッドです。
しかし、その後エジプトの経済状況は悪くなり、ピラミッドは小型化していきます。
中王国時代(紀元前2000年頃~紀元前1700年頃)
メンフィスからテーベに遷都。
テーベは、現在のルクソールです。
中王国時代のファラオのお墓
中王国時代は、古王国時代の慣習を引き継ぎ、ピラミッドの建造も続きました。
しかし、規模も小さく、中には建設途中で中止になったものもあります。
その後、アジアからヒクソスと呼ばれる人たちが侵入してきました。
そのヒクソスが下エジプト(下エジプトについて、後で説明します)に王朝を立てたことで、エジプト人による王朝は一時途絶えます。
エジプト人ではないヒクソスは、ピラミッドを建造しませんでした。
これにより、今から約4500年前から始まったピラミッドの建築は、約3000年前に途絶えたのです。
上エジプトと下エジプトは、勘違いしやすい。
エジプトに関する書籍を読んでいると、上エジプトと下エジプトという言葉をよく目にします。
この意味は、間違って覚えやすいので気をつけましょう。
上エジプトというと、エジプトの北と思ってしまいがちです。
しかし、違います。
エジプトの生活・農耕・文明発展に欠かせないナイル川。
このナイル川の「上流」を「上エジプト」と言います。
地図で言うと、南側です。
北側ではありません!
具体的にはルクソールを含めず、それより南が上エジプトです。
一方で、ナイル川の「下流」を「下エジプト」と言います。
地図で言うと、北側です。
カイロ、ギザ、メンフィスそして、ルクソールも下エジプトになります。
新王国時代(紀元前1600年頃~紀元前1100年頃)
都は引き続きテーベ。
主なファラオにアメンホテプ1世、ハトシェプスト女王、ツタンカーメン王、セティ1世、ラメセス2世などがいます。
この時代にテーベでは多くの建造物が造られました。
そのため、テーベ、現在のルクソールには、たくさんの見どころがあるのです。
私たちはエジプトに行けば、5000年の歴史を数日間で見られます。
しかし、歴史を紐解いてみると、ピラミッドで有名なクフ王は4500年前のファラオで、黄金のマスクで有名なツタンカーメン王は3300年ほど前のファラオ。
2人のファラオの存命時期には、約1200年の開きがあるのです。
新王国時代のファラオのお墓
先ほど述べたように、ヒクソスによって、ピラミッド建築の歴史は終わりました。
ヌビアやパレスティナに大遠征をおこなったトトメス1世は、ルクソールの王家の谷に最初のお墓を造りました。
その後、歴代のファラオがこの王家の谷に埋葬されました。