夏は昼も夜も外を歩くのは危険?
夜遅くに航路でカタールに入国しました。
空港は街に近いため、歩いてみようと思ったのが間違いでした。
夜10時過ぎなのに、蒸し暑くてたまりません。
まるでサウナのように汗をかきます。
熱中症になりやすい人は本当に危ないと思います。
30分ほど歩くと、夜遅くまで貴金属店が営業している、喧噪としたエリアでホテルを見つけました。
「暑くので、どこでもいいからもう休みたい」と思った私は、そのホテルにチェックインしました。
ホテルの部屋に入ると、おどろきです!
部屋は凍えるほど寒いのです!!
しかも、冷房のスイッチが部屋にはなく、自分で調節できないのです。
夏服しか持っていない私は、夜は寒さに震えながら寝たのでした。
ドーハの蒸し暑さは世界一
暑いと言われている国をいくつも旅しましたが、なんだかんだで「日本の夏が一番暑くて、つらい!」とずっと思っていました。
ぐったりするほど蒸し暑くて、夏は少し外に出かけたら、汗でびっしょり……。
日本の夏は嫌です。
……と思っていましたが、その日本をしのぐ国が見つかりました。
それが、ドーハです。
私がカタールのドーハを訪れた翌日の気温は、45度です。
砂漠気候なので空気が乾いていそうですが、ドーハはアラビア湾に面しているため、湿気がひどく高いのです。
そんなにも蒸し暑い中で、私はアラビア湾沿いのアル・コルニーシュ・ストリートを歩くことにしました。
でも、やはり昼間に歩き回ろうと考えた自分の判断が間違っていました。
外を30分ほど歩くのは、かなりの根性が必要です。
こんなにも暑いドーハで外を歩いている人などいませんでした。
世界で最も豊かな国はカタール
カタールは「最も豊かな国」第1位に選ばれたことがあります。
1人当たりGDP国別ランキングは毎年5位以内です。
先進国の日本は、26位あたりです。
しかし、なぜカタールはそこまで豊かなのでしょうか?
オイルマネーで潤うカタール
石油産油国のカタールの人々の暮らしを知っていますか。
もし知ったら、きっと憧れてしまうでしょう。
カタールは石油で莫大な利益をあげています。
それにもかかわらず、カタールの人口はたったの226万人しかいません。
そのため、それだけの人たちで莫大な富の恩恵を山分けしているのです。
石油が採れると、どのような恩恵があるのか
まずオイルマネーによって、国に経済的ゆとりがあるため、多くの国民を公務員として雇うことができます。
実際、カタールの国民はほぼ公務員です。
よって、収入が安定しています。
そして、カタールでは所得税も消費税も無料です。
言うまでもなく、日本では、お仕事をしてお給料をもらうときに所得税がかかります。
そして、洋服や食料品を買うと消費税がかかります。
つまり、日本では「お金をもらったら、所得税」、「お金を払ったら、消費税」というように、お金が人から人に移動するたびに税金が掛かっています。
しかし、その税金がカタールにはありません♪
まだまだあるカタールの魅力
病院の治療費が無料です。
光熱費も無料です。
電話代も無料です。
そして、幼稚園から大学卒業まで学費がずっと無料です。
そして、ガソリン代は1リットル当たり20円程度です。
さすが産油国ですね。
土地もタダでもらえる!
日本では、マイホームを建てる際に、多くの場合はあわせて土地を買います。
この土地が高いので、東京のような大都市で一軒家を建てるのは容易ではありません。
しかし、カタールでは大学卒業後に、まず国が土地を貸してくれます。
しかも、その土地に10年住んでいれば、その土地をもらえます。
また、結婚しても土地がもらえます。
さらに、家を建てる建築費まで国が支給してくれます。
以上のように、ここまで国が負担してくれれば、カタール国民は心とモノの両方の豊かさを得ているでしょうね。
カタール人は暑さに悩むことはない!?
さて、先ほどの話に戻りますが、私はドーハの海岸沿いを1人で歩いていました。
自分の洋服が汗でびっしょり濡れて、不快指数が200くらいはありそうです。
しばらく歩いていていると、ようやく人を見かけました。
建設現場で働く男性たちです。
ドーハは建設ラッシュで、次々と近未来型の曲線が綺麗な高層ビルが建てられています。
しかし、そこで働く男性たちは、カタール人のような中東のアラブ人とは容姿が違います。
暑くて苦しい仕事は、外国人にまかせる。
実は、そこで見た男性たちは、インド、イラン、フィリピンなどから出稼ぎに来た人たちです。
母国で働くよりも、カタールで働いたほうが、お給料がはるかに高いのです。
そのため、わざわざカタールまで来て肉体労働をしているのです。
しかし、カタールで働き続けるには、それなりの決意が必要です。
勤務に対して少しでも怠慢であれば、すぐにカタールでの労働ビザが取り消しになります。
そのため、酷暑の中で彼らはとても真面目に働いています。
カタール人たちは冷房の効いた室内で働き、外国人労働者は炎天下で働いています。
そのような構図になっているため、カタール人の中には「外国人労働者よりも立場が上」という意識を持っている人が少なからずいるそうです。
カタールの基本情報
正式国名 カタール国
首都 ドーハ
言語 アラビア語
通貨 カタール・リヤル
プラグ BF
ビザ免除 カタール入国時に、ドーハのハマド国際空港で1ヶ月間有効の観光ビザを取得する。100カタール・リヤル。
宗教 イスラム教(スンニ派が多い)